tsukajiの出勤簿

バ～ミヤンに着いた二人は早速メニューを見ながら何を食べようか相談した。。

するとＮ君は。。

「Ｓ子さん。。いつもＳ子さんには御世話になってるし、今日はボクが御馳走するよ。」

「だから遠慮なく好きな物注文して。。」

Ｓ子：えっ？フフ、Ｎさん、どうも有難う。でも無理しなくてイイですよ。

Ｓ子：いつもＮさん一日の小遣い奥さんから３００円しか貰えないって言ってるじゃない。。

Ｓ子：だから今日は私が御馳走しますよ。フフッ

Ｓ子の優しい心遣いにＮ君は涙が出そうなくらい感動したが、ここで簡単に女性にゴチになっては男がすたる。。

Ｎ君：いや、今日はボクに出すよ。。又今度行く機会があったら御馳走になるから。。

そんな惚気た会話をしながら二人は食事を注文した。。

Ｎ君とＳ子は五目ラーメンを食べながら

色んな会話がはずみ。。

楽しいひとときを過ごすのであった。。




　　　　　　　　　　Ｎ君の地獄まであと２３時間。。





楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、Ｎ君とＳ子は店を出た。。

Ｓ子：今日はホントに楽しかったわ。それに御馳走になっちゃって。有難うございました。。

Ｎ君：いや～こちらこそ、楽しかったよ。。又行こうね。。

Ｎ君とＳ子は今まで以上に何でも話し合える中へと発展して行く・・・・はずだった。。。





仕事も終わり、週末、Ｎ君は快い気分で自宅へ帰る。。

「あ～今日は楽しかったな～、Ｓ子ちゃんと食事にいったし。。」←もうちゃん呼びである。。

自宅に帰って、お風呂に入り、Ｎ夫人と夕食をとるＮ君。。

Ｎ夫人の会話も「うん、うん、そうだね、うん、うん、」と聞いてるか聞いてないかの返事である。。

さすがのＮ夫人もシビレを切らし「ちょっと、あんた、人の話ちゃんと聞いてんの」と怒る始末。。

そこでＮ君はＮ夫人の鉄拳を食らう事になる。。

くれぐれも言うがＮ夫人は力は無いがツボに見事的中するから、相当痛いらしい。。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｎ君の地獄まであと１０時間




翌日は土曜日で休日だった。。

Ｎ夫人が買い物行くから一緒に行くように命じられたＮ君。。

せっかくの休みくらい家でゴロゴロしたいのにと心で思いながら買い物へ。。

車に乗って、近くのジャスコへ行く事に。。

車に乗りこんでＮ夫人はぶつぶつ文句を言い出した。。

Ｎ夫人：ちょっと、車汚いんじゃない？もうちょっと掃除くらいしたら。。

Ｎ夫人：んんん？何これ？

なっなんと助手席の座席のシートに髪の毛が落ちているのをＮ夫人が発見。。

Ｎ夫人：ちょっと、何!　この髪の毛。。

Ｎ君：いや、あの、あれ、昨日専務乗せたから専務の髪の毛だと。。

Ｎ夫人：シャ～ラップ、あんたなんか専務、ハゲだろ～が髪の毛無いだろ～が

Ｎ君：あっいやっ、その。あうあう、あっ常務も乗せたから常務かも。。

Ｎ夫人：ストゥ～ピィ～、お前なんか常務、白髪だろ短い白髪だろ～が。。

Ｎ夫人：これは茶髪の長い髪の毛だろ～が、見えんのか、ホラホラ見てみ～～。。

（ちなみにＮ夫人は黒髪のはショートカットである。。）

Ｎ君が髪の毛を見ようと顔を近づけた時。。

絶妙のタイミングでＮ夫人の左フックがＮ君の顔面を直撃。。

（何度も言うがＮ夫人は力は無いがツボに的中に入れていく。。）

見事、左フックはカウンター１発、Ｎ君の左目を直撃。。Ｎ君は車の中でのたうち回る運命に。。


　　　　　　　　　　


結局、ウソがウソを呼び益々、ドツボにハマッていくＮ君。。

それからと言うもの言葉巧みなＮ夫人の執拗な追求に最後は自白させられたＮ君だった。。





※そして場所は変わって、同級生の飲み会の居酒屋へ。。



友人一同はみな、Ｎ君の話を聞いて涙する者、大笑いする者多種多様であったが、皆でＮ君を励ました。。

「Ｎよ、きっとイイ事もあるよ。頑張れｖ」

「そうだ、人生そんな捨てたもんじゃないぞ。。」

「Ｎ、生きろ。」　　「そうだＮ、死ぬな。」

励まし方も多種多様。。


その時、Ｎ君の携帯がなった。。

ぴろろ～ん、ぴろろ～ん。。

あっＮ夫人からだ。。おもむろに携帯を確認するＮ君。。

皆がかたずを飲んでＮを見た。

Ｎ君：妻からだ、帰れコールだ。。もう僕帰るね。。

Ｎ君はわずか、この居酒屋に１時間３０分しか滞在できなかったのだ。。

寂しそうに一人居酒屋を後にするＮ君。。

友人みんなはそのＮ君の後ろ姿を見つめるだけで何も言えなかった。。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　完



【 解　説 】


Ｎ君のＳ子に対する思いは、儚い夢で終わっていく。

人生のうちで人間が罪を犯す時、必ず因果応報、その罪の刈り取りはさせられる。。

聖書の中でダビデ王が人妻バテシェバを見て欲望を抱き、その目的を達成する為に罪を犯す。

その罪をすぐに悔い改めればよいが、ダビデ王は人間の知恵を絞り、その罪を隠すが為にバテシェバの夫、ウリヤを殺してしまう。。

嘘が嘘を呼び、罪が罪を産んでいくのだ。。

後になって預言者ナタンに罪を指摘され、ダビデは悔い改め、神に赦しを乞う。。

その悔い改めに神はダビデを赦すが罪の刈り取りはさせるのだ。。

今回のＮ君もこのまま行けば、Ｓ子に対してどのような行動に出たかわからない。。

ただ、食事をして終わっただけかもしれないが、Ｎ君の心は確かに揺れ動いた。。

もしかしたら、浮気まで発展して、とんでもないケースになったかも。。

しかし幸いな事にＮ君はすべての事がＮ夫人の前に明らかにされ、顔面パンチという刈り取りで済んだ？？

この程度で済んでよかったのではないだろうか？

昔は豪快で怖いものなしだったＮ君も今はＮ夫人の前では大人しい一人の人間へと変わった。。

人間って変わるもんっすね～～～。。。



しっかし女性は強くなった。。